親会社への月次報告
外資系企業において、どんな会社でも、ほぼ必ずやっていることは、月次経営成績のレポーティングです。報告時期については、会社により差異がありますが、外資系企業の場合、かなり早めにDue Dateが設定されているように思われます。連結子会社等がない純粋な単体決算のみの報告ということであるならば、月末日後1週間以内に設定されていることはめずらしくありません。
設立して間もない会社の場合、CFOや財務経理責任者というステータスの担当者が、レポーティングの仕組みを作ったり、実際に決算数値をとりまとめるといった作業をしなくてはならないかもしれませんが、これについては早い段階で、手を動かさない体制に移行すべきでしょう。やはり、第三者のチェックが入っていないレポーティング数値というのは、精度が低くなります。管理者層は、早く手を動かす作業から脱して、数字のチェックに専念すべきです。
とはいえ、外資系企業においては、英語で月次財務諸表を作成しなければならなかったり、分析や短評などを英語でコメントするといった作業をまかせる人材を見つけることは困難です。といったような事情で、設立後1年くらい人材の採用に苦慮しているような会社もよく見かけます。そういった苦しい時期を乗り越える目的で、スタートアップの時期は会計事務所に、こういったレポーティングの作業を外注するというのは、ひとつの有効な手段になりうるでしょう。これからのCFOや財務経理のマネージャーには、そういった思考は当然に求められています。