ローソン社員による金銭横領(2)

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4億3千万円流用で懲戒解雇 ローソンのIT部門担当社員(共同通信)

前回の続き。

少し考えてみましたが、こういった不正を防止する手段として考えられることは、一つに「大きな会社と付き合うこと」というのはあるかもしれないなと思いました。産経新聞の記事では、元社員は業務委託料を水増しし、予備費の名目で取引先に蓄えさせていたとありますが、そもそも大会社であれば、なかなか資金をプールするということがしづらいので、こういった不正は働きにくいです。私も、比較的大きな会社にいたことはありますが、部長職でも交際費を使うのはなかなか大変になってきています。

あとは小さい会社を使うメリットというものを、契約締結段階で明確にするということでしょうか。IT業務の場合は、大手ではなく中小のベンダーさんを使う場合、必ず何かしらの理由(安価であるとか、優れた技術を持っているとか)があるはずです。これが明確でなければ、そんな会社には頼まないという断固たる姿勢も必要でしょう。

しかし、不正調査を弁護士にさせているようですが、個人的には、こういった調査は、弁護士は少しお角違いのような気もします。内部統制のプロである公認会計士が関与しなければ、いけないのではないかなと思いますが、要は、「悪い奴らは、どういった視点から悪いことをするのか」ということをわかっていることが重要です。弁護士も会計士も、少々行儀がよい仕事ですので、「悪い奴らの犯罪心理」というものがわからない人も多いので、要はそういったことがわかる人に調査は依頼すべきなんでしょうね。

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