振込詐欺は企業でも起こりうる

トヨタ紡織の欧州子会社 詐欺で40億円が不正に流出(日刊自動車新聞)

もしかしたら、財務や経理部のマネージャーや部長さんで、振込詐欺メールを受信したことがある人は、結構いるのではないでしょうか。自分が財務や経理の中枢を担うポジションにいることを、どうやって外部の第三者が把握しているのかまではわかりませんが、結構巧妙なメールも送られてくることがあります。私は、5年間ほど、企業の実務担当者として仕事をしていましたが、2~3回ほどそういったメールを受信したような記憶があります。

まずもって言えるのは、どんなに高いセキュリティを設けていたとしても、何故かわかりませんが、そういったメールは必ず送られてきます。こういうことを安易に、IT部門のせいなどにはするべきではないと思います。それとは別に、財務・経理担当者には、その手口に引っかからないための対応が求められます。引っかかるケースというのは、たいていコミュニケーション不足が問題になっているものです。トヨタの欧州子会社の場合はどうかわかりませんが、親会社から異国語でそれっぽいメールが送られてきた場合、引っかかってしまうケースも考えられなくもありません。でも、こういった振込をしているケースというのは、概して電話で確認をとるとか、そういう古典的なコミュニケーションをとっていないことが多いと思われます。電話一本いれたり、確認をとったりすればわかることも多いはずです。メールでのやりとりが多くなったり、異なる言葉でのコミュニケ―ションを避けたりしていると、こういうことは起こりがちです。こんな時代だからこそ、基本に立ちかえって、Verbal Communicationを大切にしたいものです。