業務委託先に対する過大発注による不正

当社元従業員による不正行為の発覚に関するお知らせ及び2020年2月期第2四半期決算発表の延期に関するお知らせ (株式会社トライステージ)

業務委託先を利用した不正というのは、なかなか把握するのが難しいんですよね。業務発注の責任者がからんでいるような場合には、稟議手続のようなことをしっかりやっていたとしても、発覚しないこともありますし。

同社のHPによると、元従業員が業務委託先に対し、業務委託費の大半を支払う依頼を行い、間接的に金銭を着服していた可能性を確認したとのこと。9月24日及び本日9月30日に元従業員本人にヒアリングを行ったところ本人が事実を概ね認めたため、本日本件発覚の事実を発表することとしたとの話ですが、対応がすごく早いですね。どこかの電力会社とは違って、非常にスピーディーだと思いました。

少し気になったのは会計処理で、

なお、当該不正行為による影響額の試算においては、現時点では、過剰に支払った売上原価を取り消し、同額を未収入金として資産計上するものの、回収可能性が十分担保されていると言えないことから同額を貸倒引当金繰入額として費用計上する方針を検討しており、税引前当期純利益への影響額はない見込みです。但し、同貸倒引当金が税務上損金不算入となり、かつスケジューリング不能の一時差異に該当し、繰延税金資産を計上できない可能性があるため、当期純利益にマイナスの影響を見込むものです。

売上原価の取消までは理解できても、未収入金を計上するということは、当該業務委託先から債権回収するつもりなんでしょうね。この会社が、不正を行った従業員の個人会社でもあれば、まだ理解することはできますが、このような発注を行った責任は、同社にも無きにしもあらずなので、未収金を計上するのはどうなのかなというところです。

(リンク)
従業員不正対応の監査をお考えの際は、こちらまで