外資系企業が計算書類を作成する必要性?
私が、シンガポールで財務経理の仕事をしていたころ、株主が全て日系企業であったにもかかわらず、英語で財務諸表は作成していました。会社が財務諸表を作成する目的としては、①株主報告のため、②税務申告のため、③管理会計目的のためなどあるわけですが、当然、②の目的のためには、英語で財務諸表を作成する必要があったわけです。シンガポールの税務当局も、日本語の財務諸表など受け付けてくれるはずがありませんから。
では、①株主報告、③管理会計の観点からは、どうかというと、やはり英語の財務諸表など送付しても理解できない人もいたわけです。駐在経験のある人などは、英語の財務諸表を理解できる人もいましたが、役員報告用や、コメントなどがついた月次決算資料については、やはり日本語で作成してくれと言われました。
それでもって、日本に拠点を置く外資系企業はどうなのかというと…まあ、状況は同じです。税務会計目的のためには、決算書はやはり日本語で作成しなくてはならない(英語を理解してくれる税務署職員もいると思いますが、あんまり聞いたことはないですね)。しかも、日本では会社計算規則という細かいルールに基づいて、財務3表の勘定科目や注記なども作成することが求められている。このルールは、表示に関しては、思いのほかアバウトな海外のルールとは異なると思います。
ということで、税務申告のために、会社法計算規則に基づいて計算書類を日本語で作成するわけですが…こういった作業は、外資系企業の場合、親会社からあまり評価の対象になるものではありません。だって、日本語で記載された会社法計算書類なんて、親会社の人読めませんし…シンガポールで仕事をしていたときもそうでしたが、遅滞なく税務当局や関連当事者(監査人など)に計算書類を提出して、その手続をすることが大事で、上司が読めないものを作成すること自体、意味がないのかもしれません。
弊所では、会計監査目的や税務申告目的のために作成される計算書類(決算書)の作成代行サービスを行っております。親会社や上司から評価されない仕事は、コストを考えながらアウトソーシングして、業務効率化を図っていきたいものです。
(リンク)
計算書類作成代行サービスをお考えの際は、こちら