東証上場企業におけるIFRS対応状況

2019年7月現在のIFRS導入企業は214社であるとのことです。上場企業が3600社あることを考えると、導入している会社は、わずか6%。かなり、少ない状況です。

IFRS適用済・適用決定会社一覧(東証HP) 

日本基準とIFRSのGAAP差異が縮小しつつあるとはいえ、リース会計や収益計上基準など、かなりメジャーな論点において、差異が存在する以上、IFRS≒日本基準とは一概に言えないだろうというのが私見です。

また、海外の上場企業に身を置いた立場から話をすると、仮に、IFRS≒日本基準であったとしても、海外投資家などが持つ日本基準に対する魔訶不思議感は、絶対にぬぐえるものではないでしょう。「J-GAAP?なんだ、それ?」と絶対に思っているはずです。

個人的には、ある程度、海外投資家層が相当割合を占める会社であれば、IFRSの導入を真剣に考えるべきであるといえるでしょう。「うちの会社の投資家は、J-GAAPの採用に関して理解をしてくれている」などというCFOもいるかもしれませんが、幻想です。日本基準採用企業とIFRS企業の比較を、アップルtoアップルでできないことに、投資家は相当にストレスを抱えているはずです。

とはいえ、日本基準とIFRSのGAAP差異が縮小しつつあることも事実。だからこそ、今がIFRSへと舵を切る絶好のタイミングともいえるでしょう。10年前と比較して、IFRSへのコンバージェンスは確実に負担が減っていると思います。これを機に、日本基準を採用している会社は、IFRS導入を真剣に考えてみるべきでしょう。

(リンク)

IFRS対応をお考えの際は、こちら